2005年08月

【書評】胎児の世界by三木成夫 &右脳と左脳の話

とりあえず、今年に入ってから脳と心と身体の関係について考えざるを得ない日々を送っておりまして、それもあってこの本を読んでみました。

「胎児の世界」 三木成夫著

三木成夫のプロフィール byはてな
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B0%CC%DA%C0%AE%C9%D7?kid=57596

上記のはてなのページには「解剖学者、思想家 1925-1987 比較解剖学の第一人者。」とあります。解剖学という分野を越えて、スケールの大きい研究をしていた方のようです。しかし、1987年に突然亡くなってしまいました。亡くなってしまったので、そのせいで色々な研究の進む度合いがかなり遅れてしまったとも言われているようです。

なんというか、私は当然ながらこういった分野は専門でもないのでイメージ程度の知識しかなかったので、ぼんやりと養老猛司みたいな業績を上げている人なんだろうなあという程度の認識でした。死後、本が刊行され三木成夫の業績が改めて見直され、そのスケールの大きい思想に三木学という名前がつくほどだそうです。

この「胎児の世界」というのは三木成夫の研究のある段階での集大成のような位置づけらしいのです。内容は何日目の胎児の頭部はこうなっていて、何日目にはこのように発達してきます。というたぐいの話です。そのうちに、ヒドラだのヤツメウナギだの高校の生物で聞いたような生物の名前が目白押しです。そういう意味では純粋にまじめな内容が書いてある新書ではあります。

ところがですね、そういった生物の進化についての話が実験と観察結果を交えてかいてあるのですが、驚くべきことにその文体は非常にロマンチックなのですね。とりあえず三木成夫という人は一口で語りきれない不思議な魅力を持った学者さんだと感じます。なんというか、とてつもなくスケールが大きい。生命の神髄に迫るその旅を辿りながら、自分もその生命の源流に連なっていくんだなあ、というそこはかとない安心感というか、安堵感のようなものを感じながら読み勧められる不思議な本です。

もちろん科学に対する真摯な態度で、真実を追究していくのですが、それでもこんな科学の本なのにこんな癒し系の本ってそうそうないのでは?と思います。こんな異才、鬼才が亡くなってしまったというのは本当に残念です。

右脳と左脳の話

で、とりあえずこの本全体についても色々と書きたいのですが、特にここで取り上げたいのは右脳と左脳のことであります。言葉についての話なのでついこの話題がでてくると食いついてしまいます。「胎児の世界」にも冒頭に出てきます。

右脳と左脳の話で言えば、一番よく言われるのが左脳が理論的なこと、右脳が感性的なことを司るとかという話です。また、よく語られるのが外国人は右脳で無視の声を聞くので雑音にしか聞こえない。しかし、日本人は左脳(言語を司る部分がある)で虫の声を聞くので、雑音には聞こえない、というような話でした。

これは結構有名な話だと思います。この話が「胎児の世界」の最初にも出てくるんですね。で、正確には「日本人の脳」ではなく「日本語話者の脳」なんですね。だから外国人でも日本語を母国語として育てばこうなるし、日本人でも日本語以外の言語を母国語にして育ってしまったらこうならなくなります。

日本人はこの特質があるために和歌や俳句、そのほかの情緒的な日本文化を育んできたと言えそうです。そう、「いやー、日本人って特別だね、素敵だねー」みたいな話の代表的な特徴かもしれません。

さて、この話は前から知っていたが、ちょっと個人的に知りたかったのは日本語以外の外国語も話す日本語話者は一体どうなってしまうのかと言うことでした。私がフランス語を話したら虫の音は虫の声として聞こえなくなってしまうのだろうか?ということです。いや、まあ別に話せるって言ったってネイティブ並みというわけではないのでいらん心配と言えなくもないのですが、まあ、ちょっと気になったわけですね。そうしたら、言語を覚えるときにこれが形成されるので大人になってから外国語を覚えても影響はない、というかもともとできた脳の状態に外国語の後天的な性質が覆いかぶさるような感じだそうでした。

こういう性質の脳を持つ民族は果たして日本人だけなのかと思いきや、実はポリネシアの人たちが同じなのだそうです。近所にいても中国語話者、韓国語話者は完全に欧米言語の人たちと同じ脳だそうです。

この虫の音の話は、色々な妄想を掻き立てるものでありましょう。例えば、そのせいで擬音語、擬態語が多くなるから言語の文化が豊かになったんだとか言ってみたりね。
確かに、私がマンガっぽいものを日本語、英語、フランス語で描いていたときも最初は日本語で作ってそれをあとで英語とフランス語に直すのですが、日本語バージョンで自然に使っていた擬音語・擬態語の部分を直そうとすると非常に一苦労なのです。で、フランス人の友人に「ここのところはフランス語でなんていうの?」というと「特に言い方はない」とかって言われちゃって困ったってことが何度もありました。

同じ言葉を話しているのに、どうして脳のつくりが違ってきてしまうんだろう。それって不思議じゃないですか?日本語ってそんなに特殊な発音していないと思うけど、、、と思ったら。

原因としては日本語は母音語で、そのほかの欧米の言語などは子音語だからだという。
理由としてはこれだそうです。

「(注)母音的特質
二つ以上のフォルトマン構造をもち、その周波数比が倍数関係にないこと及び構成音の一つ以上がFM音であること(要は音韻・音波的な特徴である)。」
リンク元:http://www.eonet.ne.jp/~mansonge/mjf/mjf-49.html
このページの2章の最後参照
というわけで、なんら特殊な話ではなく、周波数などという非常に物質的な理由で虫の音は左脳に取り込まれてしまうらしい。

母音語、子音語っていうのもまだ私はそれほど聞いたことがないです。要するに日本語はなんでも母音で音が終わるから母音語って事なんでしょう。ポリネシアの方もそうすると当然母音語と言うことになる。ハワイも入るらしいですから、ホノルルとかマウアイとかカメハメハとかって言葉を見ると確かに母音で終わっている感じがする。

ふーん、とても面白い話ですね。でも、実感として色々と疑問に思うところもあるので、色々これについては調べてみたいと思います。

でも、本当に日本人とポリネシア人だけなんだろうか、という気もする。そりゃあ実験結果としてはそう出ているのでしょうけど。アフリカの方の言葉とかは母音語っぽい気もするし、インディアンの言葉もなんとなく母音語っぽい印象があるし。って要するに先住民の言葉はイメージ的に母音語っぽい気がしちゃうだけなんだけどね。

子音語って言うのも、私は色々外国語をかじりましたが(習ってみたわけじゃない(笑))、英語とかなんて話すと「おおっ、なんだか子音の連続だ」って思うし、ドイツ語は全然知らないけど、ドイツ語のオペラを聴いている限りでは子音だらけという気がする。音節でできている言語が母音語っぽいのかと思いきや、中国語とか韓国語は音節っぽいけどしっかり子音で終わるし、やはり発音してみると感触は違うなあ、と言う気はする。ただ、それが脳のこういうところにこういう影響が来ているというのは自分の自覚できるところではないので、とてもその辺が不思議です。 余談ですが、子音が特にきれいだなあ、と思ったのはアラビア語かなあ。

日本語話者が虫の音が聞けるというのは角田忠信と言う人がそういう論文を発表して話題になった話だそうです。

とりあえず、この類の話はネットでちょろちょろと探してって言うのじゃなくちゃんと色々本を読んで調べてみたいなーと思います。




ブログ再開

現在、非常にネットワーク事情が悪く、そのためにブログの更新が滞っていました。
iBookが壊れ、iMacも調子が悪く、そこで動くブラウザはNetscapeCommunicator4.7とOpera6.03という世にもまれなもの。そして、しばらく常時接続が使えなかったので、AirHでみているという有様ですが、Operaは死にそうに遅くとてもじゃないけど書くモチベーションは激しく下がりました。それでね!ネスケ4.7だとこのブログは見れないんですよ!

とはいえ、色々と直す元気もなく、そのままでしばらく過ごしていました。。。。

とりあえず常時接続は復活したので、少しはブログを更新しようかという気も起きるでしょうか。。。MacOS9.2にOpera6.03。うーん、ちょっとストレスはあるが、完全復活まではとりあえずこれでしのごう。。。

ラピュタで「ひめゆりの塔」

阿佐ヶ谷にあるラピュタ阿佐ヶ谷というところで、ひめゆりの塔を見てきまし た。8月15日までこういった戦争関連映画を上映しているらしい。今井正監督。製作年は1953年。わずか8年後に すでにこうした映画が作られていたと言うことにちょっと驚き。

ところが私はこの映画を大昔に見ていたと思う。たぶん、小学校の時に学校の体育館で何か映画上映があってそ の時に見たような気がする。でも、すっかり忘れていた。劇中で「上のキチガイがおしっこをしやがった、どう にかしてください看護婦さん(語句は正確ではないが、大体こんなセリフ)」というセリフで私は一回この映画を見て いたことを思い出した。二段ベッドの上の段に寝ている気がふれている人がお小水をしてしまって、下に寝ている 負傷兵が言うセリフなのですが。覚えているのがそこだけだったんだー、というのもちょっと自分でも不思議な感 じでした。

というかですね、この映画はけなげな女生徒が負傷兵を看護したり戦火を逃れながら、一生懸命生き抜くんだけ ど最後はみんな爆弾や機関銃でやられてしまうっていう映画なのでストーリー自体はそれほど複雑ではないので す。

で、私は何年か前に沖縄に行った時にひめゆりの塔記念館を訪ねたので、映画を見ながらこれがあの場所で起 こっていたんだなあ、というのはとても実感できた。ひめゆりの塔記念館にはその生き残りの人が展示品の説明 をしていたりするんですが、その説明員の方があの映画の中にいたんだなあ、と思ったりしていました。

ところで、私が住んでいる家にはフランス語のラジオ放送が入るのですが、8月6日はかなり日本のことについて報 道していました。原爆投下60周年と最近の六カ国協議の問題と絡めたりして、あらーよく勉強しているなあ、と 思うくらい。実は日本より熱心に報道しているんじゃないのというくらいでした(さすがにそれはないですが)。

そのひめゆりのけなげな女学生が今はパレスチナやアフガニスタンや北朝鮮や、色々なところにいるのですよ。ああ いう映画を見ると一つ一つの死に大切なストーリーがある。よく統計とかで第二次世界大戦での死者、この国は何 人、この国は何人、とか、湾岸戦争での死者何人とか数字で出てくると実感しにくいけど、あの数字の分だけ人間 ドラマがあるんですよね。そのことをまた再確認した一日でした。

おきなめぐみ!!!

ちょっと前の話なんですが、人と会話をしていてサイバーエージェントと言う会社の社長さんが女優と離婚したよね、という話になった。 それで会話の中で私が「おくなえ、おくなえがね」と言っていたら向こうはきょとんとしていた。それで、しば らくして「それってもしかして”おきなめぐみ”のこと?」って言われて、「ぎゃーーーーーそうなのか!奥菜恵っ て”おく なえ”じゃなくて”おきな めぐみ”って読むんだーーーーー!!」と恥をかいてしまいました(汗)。

って、奥菜恵っていう漢字はたくさん見たことあるんだけど、発音されているところを余り聞いてなかったとい うことですね。しかも奥菜と恵の間に半角スペースでも入っていて「奥菜 恵」とかってなってればいいのだけ ど、「奥菜恵」って書いてあるのも多いのでどこで切れるかいまいちわかってなかった。。それで私はテレビでこ の報道を見たことがなかったんだなあ、と自覚しました。それで、逆に「おきな めぐみ」って人が芸能人でい るらしいって言うことは知っていたんだけど、漢字が何かはわかってなかったので別人かと思っていました。

こういうとき日本語ってつくづく面倒くさいところがあるよなあ、と思う。たとえば人の名前で言うとサイトウさ んもすごい色々いますよね。斎藤さん、斉藤さん、齋藤さん、齊藤さん、、、これは異体字をいまだに使っている からこうなるのでしょうけど、大変ですよ。それで、人の名前なのでやはり正確に書かないと失礼に当たります から仕事でメールとかに宛名を書くのにもすごく気を遣うわけですが、これだけ色々なサイトウさんがいると大変 ですよね。こんなことをしているのは日本くらいなのではと思ってしまいますが。中国辺りなどではどうなので しょうね。

というなんとも間抜けな話でした。



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