沢山の被害が出て大変なことになっているスマトラ島沖地震。
日本も救援部隊とか物資を出すことになったようですね。

それで、日本でもその報道はされているのですが、これは何しろ全世界的な事件ですからどこの国でも報道されているでしょう。で、たまたま私はフランスの新聞ル・モンドの記事を見ていました。
たとえばこんな記事
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3216,36-392199,0.html
それで、なにげに読んでいたらtsunamiという文字が文中の中にあることに気づきました。
「Deux jours apres le passage du tsunami qui a frappe huit pays d'Asie, le bilan officiel etait de 28 490 morts,...」
(アジア8か国を襲った津波の二日後、公式の統計では2万4600人の死者が出ている。)
へー、津波ってフランス語になってるんだー。kamikaze(自爆テロ)みたいなものかしら、、、と思っていたらどうやらこの言葉は英語でもtsunamiって言うようです。

そうしたら
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%A5%E6%B3%A2
こんなページを教えてもらいました。
「日本でもっとも研究が進んでいたことや、英語ではもともとtidal waveが用いられていたが実際は潮とは関係がないことなどから、"Tsunami" が学術用語になっている。」
と言うことだそうです。なるほどーー。
津波の研究は日本が一番進んでいるんですね。地震関連だから当然なのでしょうね。

ちなみにフランス語ではtsunamiのほかにraz-de-mareeという表現もあるようです。辞書を見てみたらmareeは潮の満干、razは(河口・瀬戸などの)早瀬、過潮という意味です。っていうか早瀬・過潮っていう日本語自体がすでに難しいですが。

otakuとかkabukiが海外に定着しているというのは知っていたけど、tsunamiもそうなのだというのを今日知りました。サザンはその辺を分かっていて歌のタイトルにしたのかなあ。それだったらすごいなあ。

日本の対津波技術の素晴らしさを裏付けるような記事がありました。

<インド洋津波>「日本の防波壁が首都を守った」モルディブ
「日本の支援がなかったら、マレはなくなっていただろう」――。モルディブの人口の約3分の1が住む首都マレでは、日本からの公的支援で建設された防波壁が、島を津波の大惨事から守ってくれたとの見方が広がっている。」

チャン・イーモウの最新作「Hero(英雄)」で最高のアクションと演技を見せてくれた私の大好きな俳優のジェット・リーがなんと今回のタイの地震に巻き込まれて行方不明らしいというニュースもありました。無事だったそうですが負傷してしまったそうです。
これは、ジェット・リーが行方不明になって大変だ!と言っている(らしい)中国語の記事
http://news.sina.com.cn/c/2004-12-27/09594638793s.shtml
そして、これが日本の記事。
【中華芸能】李連傑:荒波から家族をかばい脱出、途中で負傷
これはちょっと個人的には驚きました。

とは言え、とにかく大惨事です。なくなった方のご冥福をお祈りするとともに一日も早い復興ができることを願っています。

【追記 2004/12/30】
「座るだけで気持ちい椅子」さんよりこんなトラックバックをいただきましたので追記します。
「津波の英語表記、「TIDAL WAVE」やめて「TSUNAMI」に
(時事通信)
【パリ30日】今月26日にアジア各地とアフリカの一部を襲った津波について、世界の科学者の間で、これまで一般に使われてきた「TIDAL WAVE(潮汐波)」という英語表記は厳密に言えば適切ではなく、「TSUNAMI(津波)」という用語に修正すべきだとの見解が広がっている。」

おおー、どんどんtsunamiが広がってますね。でも、今日見たFrance2のニュースではraz-de-marreが使われてました。
こっちの言葉は月の満ち欠けとかは特に含まれていないようなので併用されていくのかなあ。(あるいは地震の時のみtsunamiとかっていうより厳密な単語として使われるのか)