ほんとーーーに、いまさらで申し訳ないのですが、先日開催されました年金公開討論会についての感想を書きます。ブログはある程度スピード性も必要ですね。でも、これが私のペースなので仕方がない。いろいろな方がすでにブログで書かれているので、内容はほぼ出揃っていると思われますが、聞きながらいろいろメモも取ったことだし、私が思ったことを徒然と書きたいと思います。
内容はここで無料で配信されるそうです。
http://bb.goo.ne.jp/special/kfi/07special/
参加者は河野太郎自民党議員、古川元久民主党議員、そしてモデレーターとしてキムタケさんでした。
えーっと、まず最初に戸惑ったのが河野さんのしゃべりです。こういうのが政治家的言い回しなのでしょうか。いつも、率直、単刀直入、終始一貫しているキムタケさんの話し方にすっかり慣れていた私には戸惑いがありました。なんていうか、質問に対して、はぐらかしというかちょっと婉曲表現のようなものをするのですが、それがとてもうまいので結果的に答えを言っていなかったりするんだけど、何か建設的な議論を聞いているような気になってしまう感じ。
もちろん、河野さんはかなり率直にお答えになっていたと思います。しかし、オフレコならまだしも、公開討論会ですから、自民党の上の方の人たちも見ようと思えば見ることができますから、なんか変な事言って上の偉い人から「なに若造がナマいってんじゃあ」なんて思われちゃったら大変でしょうから、そういった中で葛藤をされながらもかなり率直に語られていたのではと思いました。
それから、いくつか印象に残った発言について書きます。
古川議員の発言
「今は年金について世の中が騒いでいるし、議論もされているが、今年の10月には健康保険料の値上げ、介護保険の問題などが秋に控えている。そして、年明けには政府与党案を出すことが決まっている。だから、今から医療、介護についてみて欲しい。ただし、報道もあまりされないし、世の中でもまだこの件については関心が低い。正しい現状認識がされることを期待している」というようなことでした。
介護保険などは私もまだまだよく知らないのですが、これが日本の財政を悪化させるかなり大きな原因と聞いたこともあります。日本の行政は団体への補助金行政から、今は個人への補助金行政(介護、年金、医療)に変わってきているそうです。これが、団体へばら撒いていたものを個人にばら撒き始めたのか、ということはよくわかりません。それでも、介護保険が導入されたことによって、まだまだ問題はいろいろあって理想形には遠いとしても介護の現場ではやはりかなり意義深い制度のようですし、一概に介護保険否定ということも違うと思いますし。とにかく、年金にしろなんにしろお金の出所というか、お財布は結局同じところだし、こういうことの一つ一つの決定でまた国債を発行しなければいけなくなるのかもしれないし、その辺の相関関係は私もまだまだ全然わからないのですが、なんとなく介護保険と健康保険については注目しておいた方がいいんだな、と肌で感じました。
マスコミの政治報道のあり方-記者クラブとか
河野議員の発言ではマスコミの政治報道のあり方について苦言を呈していました。今の政治報道ではタテマエしか報道されていないというのです。
で、原因は記者クラブみたいなシステムがあって、決まった各メディアの記者が与えられる情報を「ははー」と言って、いただいて、それを記事にしているからって事ですよね。
そこで、河野さんは「メディアがやめてくれって言ってくれないと」と言っていましたが、それは逆なんじゃないかな、とは思いました。だって、立場が強いもの=議員、弱いもの=記者クラブですから、弱い方から「やめたいんですけど」って言っても「あ、そう。じゃ、情報いらないわけね」ってやられちゃえばおしまいですから。田中知事みたいに強い立場の方から「こんなつまんない制度はもうやめますから」って言わないと記者クラブのシステムは現実問題としてはなかなか変えられないんじゃないでしょうか。しかし、存続している、特に国会なり政府のほうから「やめます」って言わないのはやっぱりその方が都合がいいというか楽だからですよね。
それで、タテマエしか報道されない政治の中で何が起こっているかというと、結局国会での法案決議というのは出来レースなので、その日はもうメディアが注目してくることはわかっているので、いつもそんな服着ていないのにその日になると急に派手な色とかミニスカートのスーツを着てくる人がいるけど、それってどうなの?という感じの話でした。結局、マスコミに露出している人と、実際に手を動かしたり、実権を握っている人が違うらしいのです。でも、そういうところは記者クラブの報道からは伝わってこないのです。そこら辺についての河野さんの苛立ちというのはとても理解できました。
そこで、最後に木村さんが、「そんなに既存の報道が国会の正しい姿を報道していないのが不満で、本当の姿をわかってもらいたいと思うなら、、自分が今提供しているフィナンシャルOnLineの場所があるからそこでお二人に赤裸々な今週の永田町解説をしていただくこともできます」と提案していました。
オープンに率直な主張や議論ができる場所が欲しい。
木村さんは実行力がありますから、二人がやる、といえばたぶん実行されるでしょう。もし、実行されなかったらお二人あるいはどちらかがやっぱりやる気がないっていうことになるのかもしれませんね。お二人の議員さんも率直に議論できる場所が必要だと繰り返し語っていたので、ほんとにやる気があるのなら、このフィナンシャルOnLineを使うことにやぶさかではないはずです。その辺は興味深くお二人の行動を見守りたいと思います。
最後の質疑応答でも「対話を率直にしていきたいというご意思はあるんですか?」という聴衆の方からの質問にお二人ともはっきりと「あります」って言っていたので、期待できると思います。
最初はこのフィナンシャルONLINEって確か有料じゃなかったっけ、有料コンテンツでやるの???と思ってましたが、よく見てみたら年金関連のところは無料になってますね。そりゃそうか。確かに、用意したりインフラのコストはかかるでしょうからほかのコンテンツは有料なのは当然としても、年金のところは無料で提供しちゃうぜ、というのに木村さんの意気込みを感じます。
http://bb.goo.ne.jp/special/kfi/07special/index.html
オープンという意味ではもちろん国会で議論するのが大切とのことでした。国会審議は基本的には生中継されます。だからオープンな議論をする場所ということです(その機会を有効活用しているかどうかは別問題ですが)。だから、委員会などとは違います。そのほか見えないところで話し合って決めるのはやめようよ、という話でした。
超党派
あと、木村さんが河野さんに何度も言質として確認していたのが、河野さんの意見に賛同してくれる自民党の議員が30人くらいはすぐに集まるということでしたので、その方々に協力を呼びかけてくれないかという話でした。木村さんが冗談で、その30人が民主党に流れた方が話が早いんじゃないの?と言ってましたが、本当にそれがもっともと言えばもっともなのかもしれませんが、まあ現実にはそんなわけにも行かないでしょうし。とにかく改革のための超党派を作ろうという流れに討論会はなっていました。木村さんの呼びかけに応じてくださった河野、古川両議員がそれぞれの党の中でこの動きを大きくしていっていただけたらすごいことになるだろうな、と思います。
結論は
いろいろな人が立場を越えて、現実にあるデータをちゃんと見据えて現状を把握した上で、誰が何を言ったというのが誰にでもわかるようなオープンな場所で率直に議論して、年金改革をしよう!
と、そういうことなのですね。
年金に問題があるのはみんな周知。そして、それを改善したいと思うのは木村さんも、議員さんも、官僚の方々も、私たち市民も同じ気持ちのはず。それが、大同小異で何かにまとまっていったらいいな、と思います。
【関連記事】
2004年07月30日(金) 記者クラブについて
http://www.myprofile.ne.jp/blog/archive/hiroette/836
内容はここで無料で配信されるそうです。
http://bb.goo.ne.jp/special/kfi/07special/
参加者は河野太郎自民党議員、古川元久民主党議員、そしてモデレーターとしてキムタケさんでした。
えーっと、まず最初に戸惑ったのが河野さんのしゃべりです。こういうのが政治家的言い回しなのでしょうか。いつも、率直、単刀直入、終始一貫しているキムタケさんの話し方にすっかり慣れていた私には戸惑いがありました。なんていうか、質問に対して、はぐらかしというかちょっと婉曲表現のようなものをするのですが、それがとてもうまいので結果的に答えを言っていなかったりするんだけど、何か建設的な議論を聞いているような気になってしまう感じ。
もちろん、河野さんはかなり率直にお答えになっていたと思います。しかし、オフレコならまだしも、公開討論会ですから、自民党の上の方の人たちも見ようと思えば見ることができますから、なんか変な事言って上の偉い人から「なに若造がナマいってんじゃあ」なんて思われちゃったら大変でしょうから、そういった中で葛藤をされながらもかなり率直に語られていたのではと思いました。
それから、いくつか印象に残った発言について書きます。
古川議員の発言
「今は年金について世の中が騒いでいるし、議論もされているが、今年の10月には健康保険料の値上げ、介護保険の問題などが秋に控えている。そして、年明けには政府与党案を出すことが決まっている。だから、今から医療、介護についてみて欲しい。ただし、報道もあまりされないし、世の中でもまだこの件については関心が低い。正しい現状認識がされることを期待している」というようなことでした。
介護保険などは私もまだまだよく知らないのですが、これが日本の財政を悪化させるかなり大きな原因と聞いたこともあります。日本の行政は団体への補助金行政から、今は個人への補助金行政(介護、年金、医療)に変わってきているそうです。これが、団体へばら撒いていたものを個人にばら撒き始めたのか、ということはよくわかりません。それでも、介護保険が導入されたことによって、まだまだ問題はいろいろあって理想形には遠いとしても介護の現場ではやはりかなり意義深い制度のようですし、一概に介護保険否定ということも違うと思いますし。とにかく、年金にしろなんにしろお金の出所というか、お財布は結局同じところだし、こういうことの一つ一つの決定でまた国債を発行しなければいけなくなるのかもしれないし、その辺の相関関係は私もまだまだ全然わからないのですが、なんとなく介護保険と健康保険については注目しておいた方がいいんだな、と肌で感じました。
マスコミの政治報道のあり方-記者クラブとか
河野議員の発言ではマスコミの政治報道のあり方について苦言を呈していました。今の政治報道ではタテマエしか報道されていないというのです。
で、原因は記者クラブみたいなシステムがあって、決まった各メディアの記者が与えられる情報を「ははー」と言って、いただいて、それを記事にしているからって事ですよね。
そこで、河野さんは「メディアがやめてくれって言ってくれないと」と言っていましたが、それは逆なんじゃないかな、とは思いました。だって、立場が強いもの=議員、弱いもの=記者クラブですから、弱い方から「やめたいんですけど」って言っても「あ、そう。じゃ、情報いらないわけね」ってやられちゃえばおしまいですから。田中知事みたいに強い立場の方から「こんなつまんない制度はもうやめますから」って言わないと記者クラブのシステムは現実問題としてはなかなか変えられないんじゃないでしょうか。しかし、存続している、特に国会なり政府のほうから「やめます」って言わないのはやっぱりその方が都合がいいというか楽だからですよね。
それで、タテマエしか報道されない政治の中で何が起こっているかというと、結局国会での法案決議というのは出来レースなので、その日はもうメディアが注目してくることはわかっているので、いつもそんな服着ていないのにその日になると急に派手な色とかミニスカートのスーツを着てくる人がいるけど、それってどうなの?という感じの話でした。結局、マスコミに露出している人と、実際に手を動かしたり、実権を握っている人が違うらしいのです。でも、そういうところは記者クラブの報道からは伝わってこないのです。そこら辺についての河野さんの苛立ちというのはとても理解できました。
そこで、最後に木村さんが、「そんなに既存の報道が国会の正しい姿を報道していないのが不満で、本当の姿をわかってもらいたいと思うなら、、自分が今提供しているフィナンシャルOnLineの場所があるからそこでお二人に赤裸々な今週の永田町解説をしていただくこともできます」と提案していました。
オープンに率直な主張や議論ができる場所が欲しい。
木村さんは実行力がありますから、二人がやる、といえばたぶん実行されるでしょう。もし、実行されなかったらお二人あるいはどちらかがやっぱりやる気がないっていうことになるのかもしれませんね。お二人の議員さんも率直に議論できる場所が必要だと繰り返し語っていたので、ほんとにやる気があるのなら、このフィナンシャルOnLineを使うことにやぶさかではないはずです。その辺は興味深くお二人の行動を見守りたいと思います。
最後の質疑応答でも「対話を率直にしていきたいというご意思はあるんですか?」という聴衆の方からの質問にお二人ともはっきりと「あります」って言っていたので、期待できると思います。
最初はこのフィナンシャルONLINEって確か有料じゃなかったっけ、有料コンテンツでやるの???と思ってましたが、よく見てみたら年金関連のところは無料になってますね。そりゃそうか。確かに、用意したりインフラのコストはかかるでしょうからほかのコンテンツは有料なのは当然としても、年金のところは無料で提供しちゃうぜ、というのに木村さんの意気込みを感じます。
http://bb.goo.ne.jp/special/kfi/07special/index.html
オープンという意味ではもちろん国会で議論するのが大切とのことでした。国会審議は基本的には生中継されます。だからオープンな議論をする場所ということです(その機会を有効活用しているかどうかは別問題ですが)。だから、委員会などとは違います。そのほか見えないところで話し合って決めるのはやめようよ、という話でした。
超党派
あと、木村さんが河野さんに何度も言質として確認していたのが、河野さんの意見に賛同してくれる自民党の議員が30人くらいはすぐに集まるということでしたので、その方々に協力を呼びかけてくれないかという話でした。木村さんが冗談で、その30人が民主党に流れた方が話が早いんじゃないの?と言ってましたが、本当にそれがもっともと言えばもっともなのかもしれませんが、まあ現実にはそんなわけにも行かないでしょうし。とにかく改革のための超党派を作ろうという流れに討論会はなっていました。木村さんの呼びかけに応じてくださった河野、古川両議員がそれぞれの党の中でこの動きを大きくしていっていただけたらすごいことになるだろうな、と思います。
結論は
いろいろな人が立場を越えて、現実にあるデータをちゃんと見据えて現状を把握した上で、誰が何を言ったというのが誰にでもわかるようなオープンな場所で率直に議論して、年金改革をしよう!
と、そういうことなのですね。
年金に問題があるのはみんな周知。そして、それを改善したいと思うのは木村さんも、議員さんも、官僚の方々も、私たち市民も同じ気持ちのはず。それが、大同小異で何かにまとまっていったらいいな、と思います。
【関連記事】
2004年07月30日(金) 記者クラブについて
http://www.myprofile.ne.jp/blog/archive/hiroette/836