ブログ界のカリスマ、小鳥さんのブログにこんな記事がありました。
パリの地下のアーティスト秘密結社、続報

この記事の中に出てきたフランス語の単語「Cataphile」って何だろうって私も思ってしまいました。辞書には載っていないので。

そうしたら件の記事
「パリ地下道マニアのような人々のこと。
年間8000人あまりがカタコンブで生活・探検をしている。 」と書いてありました。だからきっと最近できた造語ではないかと思いました。

-phileという接尾辞は~マニア、~愛好家という意味を付加するので例えば、cinephileだと映画(cinema)愛好家、映画マニアって意味だしpedophile(pedoは児童を表す接頭語らしい)だと小児性愛愛好家(ペドフィリア)になります。

それで、この
「cataphile」は「cata」と「phile」ですが、
「cata」はカタコンブ(=catacombes)の「cata」だったんですね。
だから、カタコンブマニア、うーん。渋いなーー。

カタコンブって上記の記事によるとこういう説明がされています。
「ガロ・ロマン期の広大な採掘場跡に作られた地下墓地。1785年に設立。
19世紀のはじまりまで、パリの建物を建てるため大型の石灰石を掘り出していた跡とされている。
1700年頃からパリのお墓に入りきれない600万人のパリジアンの遺骨埋葬所と
なっている。
現在そのわずか一部を観光に公開しており、それ以外の箇所は安全のため立ち入り禁止となっている。」

ところで、なんとなくフランス人ってこういうレジスタンス的活動が似合うというか、ちょっと権力の鼻を明かしてやろうというか、いや、そこまで考えていないんだけど、お上なんてくそくらえさ!みたいな感じですよね。

それで、この記事のフランス語版(っていうのかな?元の記事?)っぽいのをフランス人の友人と見ていたら、彼女があるエピソードを話してくれました。

彼女はニース出身なのですが、ニースのテレビチャンネルで5チャンネルは放送時間がすごく少なかったんだそうです。だから昼間でも放送番組がなく砂嵐状態になっている時間帯があったんですね。ある日、彼女はテレビを見ていてたまたま5チャンネルにまわしたら、やっているはずのない時間帯に放送が流れていたんだそうです。しかも、そこには彼女の友人達が写っていたんだそうです。

で、どんな番組を流していたかというと、台所で何人かの人たちがディベートを延々としている映像だったらしい。「何々について君はどうおもう?」「俺はこう思う」みたいな感じで。しかもその台所っていうのもすっごい生活じみた台所だったらしい。という、なんとなく番組自体は聞くからに別にそれほど面白いもんでもないんだろうなーという感じですが。

要するに電波ジャックの一種ですよね。
当然そんなことをしていれば、取締りの手は伸びる、しかし、このグループはワゴン車かなんかに機材を積んで移動を繰り返し、結構何ヶ月かにわたってこの電波ジャックを続けたそうです。

最後はどうなったの?って聞いたら「わからないけど、捕まっちゃったんじゃないかなあ」とのこと。さて、結末は実際のところどうだったんでしょうね。しかし、そんな何ヶ月にもわたって台所でディベート(単なるダベリとも言う?)番組を続けようとした彼らの情熱とは一体なんだったのでしょうか。ちょっと興味があります。

件の記事のアートグループは捜査が入ったときに「我々のことをさがすな(=Ne cherchez pas)」という張り紙を残しどこかに消えうせていたそうですが、なにやらこのニースの電波ジャックの人たちも警察に追われているときに、そんなことをやっていそうな雰囲気ですよね。なんかわからないけど、フランス人は違法なことをするにも粋だなあ(って書くからいたずらにおフランスへのイメージが出来上がってしまうのだけど)。

【この記事について書きました。】
「小鳥(a little bird)」より
October 9, 2004
パリの地下のアーティスト秘密結社、続報