ある人が鬼平犯科帳を愛読していると言っていた。とは言っても、これは小説ではなくて、マンガの方。原作は池波正太郎である。マンガはゴルゴ13のさいとうたかをが描いている。それで、その人は私から見たら超人的に頭がいい人なので、マンガなぞ読まないのかなと思っていたのでそういう人が読むマンガって一体どんなマンガなんだろうと思っていたのですね。

まあ、そうしたらある日ひょんな事からそのマンガを読む機会があった。比較したことはないけど、銭形平次とか遠山の金さんと同じようなお上が裁く勧善懲悪って感じですね。なかなか面白いです。っていうかお江戸が舞台なので、鬼平が歩き回るエリアにすごく親近感湧くんですよ。へー、昔は徒歩でこんな行動範囲をしていたんだーとか。だいたいエリアは主に文京区、千代田区、台東区、墨田区あたりですが、その他も結構まんべんなく出てきますよ。自分の住んでいたところの地名が出てくると嬉しいものですね。

それで、気がついたのですが、主人公の鬼平の名前は実は長谷川平蔵って言うんですよ。それで、敏腕に事件を解決するから平蔵の平を取って鬼平なんですね。ふーん、それは初めて知ったよ。

そこで、思い出したのは郵政民営化担当大臣の竹中さんの名前です。竹中さんって名前は平蔵と言うんですよ。前々から何かおかしいな、って思っていたのですよ。だって、竹中さんって年齢的には50代くらいなんですか?まあ、でも、その年代で名前に平蔵ってついている人って少ないと思うんですけど。前々からなんか渋い名前だなーって思ってたんですよ。

で、鬼平犯科帳を読んで思った一つの仮説は、竹中さんのご両親が実は鬼平犯科帳をすごく愛読していて、息子が生まれて「世の中の悪を正す人になりますように」とかって言う願いなんかを込めて平蔵ってつけちゃったんだろうか、などと思ったんですね。もし、そうだとしたらすごいですよ。

ほんとうのところはどうなんでしょうね。ちょっと気になります。

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名前の由来 [2004年06月15日(火) ]
http://blog.drecom.jp/hiroette/archive/778



【追記2004/10/25】

りょうさんから以下のコメントをいただきました。ありがとうございました。

「長年の愛読書である鬼平犯科帳の話が出てきたので、食いついてしまいました。

鬼平犯科帳が連載されたのは、昭和42年ですね。自分の生まれた年と同じなんで覚えてたのですが、そうなると竹中大臣のご両親が鬼平ファンだったというのは、残念ながら時期がずれてしまいますね。

漫画は読んだことないので分からないけど小説のほうは、「遠山の金さん」や「銭形平次」とは大きく違い、勧善懲悪一本やりではないんですよ~。
池波正太郎の描く江戸の時代小説の特徴は、なんといっても「凄み」です。
他の時代物がテレビの時代劇的な娯楽読み物だとすれば、池波作品、特に鬼平犯科帳に描かれている世界は、A.J.クイネルやJ・ヒギンズ、F・フォーサイスなどの上質なスパイ・冒険作家の描く世界と同質のものです。
一度小説のほうも読んでみて下さい。

実物の長谷川平蔵は、日本で初めて今で言う「ハローワーク」みたいなものである人足寄場を作ったり、非常に厳しい(反面ダーティーな)犯罪取締りをやったりして、あまりにも革新的なために上司の松平定信に疎んじられた人でした。」

と言うことで、竹中さんは鬼平から名前をとったのではないか説は見事崩れてしまいました(笑)。うーん残念。じゃあ、なんであんな渋い名前つけたんでしょうね。不思議です。
しかし、鬼平って実在の人物だったんですね。それも今回初めて知りました。遠山の金さんは実在ですよね。銭形平次も実在でしょうか。