フランスでは以前は名前は自由につけることができませんでした。つけられる名前のリストみたいなのがあって、その中からつけるようになっていました。要するにカトリックがベースになった名前です。しかし、最近は移民も増えてイスラム系とかアジア系も増えたのでそんなことは言ってられなくなり、名前は自由につけられるようになりました。

ところで、フランスっぽい名前と言えば例えばフランソワ(Francois)とかカトリーヌ(Catherine)って感じですが、それでもいろいろ名前にはやりすたりがあるそうです。

●すたってしまった名前

・ジャクリーヌ(Jacqueline)
これは愛称はJackyとも言われるよう。そうか、じゃあオナシスやケネディの奥さんだったジャクリーヌ夫人の世代がピークだったのか。今時この名前を見かけたら「うぇー、古くさー」って感じらしい。日本だったら「キヌ」さんとかそんな感じ?

・ロベールとイヴェット(Robert & Yvette)
私たちと同年代でこういう名前のアメリカ人のカップルがいたそう。それで、フランス人にとってはうえーー古くさい名前ーーって感じなのですが、アメリカでのはやりすたりはフランスとは違うようなのでこんな名前でもOKなんでしょう。ロベールとは言っても英語だったらロバートとイヴェットなのでしょうけどね。フランス人にとってはふるくさすぎて「ぷぷっ」っと笑ってしまう名前らしい。

●はやりの名前

・ユーゴ(Hugo)、フロリアン(Florian)
これは二つとも男性の名前。多分、今時の日本で言ったらタクヤとかショウとかそんな感じにあたるのであろう。なんだかイケテルらしいです。同じような響きでユーグ(Hugues)というのもあるんだけど、これは「別にー」って感じらしい。私にはユーゴとユーグでどうしてそんなに変わるのかいまいちわからんよ(笑)。
ユーグって名前の知り合いいるんですが。私的には結構好きだったんですけど、(俳優のジャン=ユーグ・アングラードと同じ名前だからってだけですが・・・)
微妙なものですね(笑)。

●その他

あとは、フランスで最近見られる現象としては自由に名前をつけられるようになったのでケヴィン(Kevin)とかパメラ(Pamela)とかケリー(Kelly)とかっていう英語圏の名前をつけちゃう人たちがいるらしい。で、これをつける理由が、視聴率の高いお茶の間のドラマ(アメリカ製)とかで見ていた名前をつけちゃうらしいです。これも階層によって多少違うらしくインテリ層は今まで通りのカトリックの名前をつけるのですが、こうしたアメリカンな名前をつけてしまうのは主に労働者層なんだそうです。

まあ、せっかくフランス人なんだからフランスっぽい名前をつけたらーー?って私も思いますが。とはいえ、日本でもなんとなくカタカナでも通用しそうな名前が昨今はありますから(杏奈ちゃんとか?)、どこの国でもそういう傾向があるのでしょうね。

注)フランス語で使われるアクサンは省略してあります。ドリコムは表示がまだできないようです。早く表示できるようになるといいなあ。