前編からの続き
その後、残りの常設展示を見ました。とはいえ、ちょっと次の約束があってそこを出発するのにあと1時間くらいしかいられない、という感じでしたが、とりあえず色々見てみました。っていうか、今回は本当に計算違いでした。日本科学未来館に行くなら一日はたっぷり見ていったほうがいいです。
私が一番好きなのはやっぱり宇宙関係の展示コーナーです。なんかスペースシャトルの中みたいなのの展示とか、ロケットの内部の展示とかうっとりーって感じです。あと、乗り物系も好きです。そうです。私は基本的には男児の幼稚園児な趣味なんですよねー。別にそこから機械的な興味とか、構造に興味とかにはならないんですが、なんなんだろう。
そのスペースシャトルの中身みたいなのの外側(でっかい円形の筒状です)の壁面にだーっと色々な人のサインがしてあって、中には野口聡一という名前もあったりした。それで、なんか宇宙飛行士でこの未来館に来たことがある人がどうもサインをしたようだということが分かった。わーーこんなにたくさんの宇宙飛行士の人がきたんだねー。となんかすごいはまってしまいました。
それで、5階から4階に降りるところが円形のスロープになってるんですが(サイトではオーバルスロープになっていて、その壁に宇宙に初めて行った年から今までの宇宙飛行士の顔写真が年毎に順々に掲載されていた。最初の年から今までですから、結構長いですよ。それが円形のスロープの壁に延々と続いている。なんていうか、そうするとですね、この年は結構たくさんの人がいったんだな、この年は少ないんだな、というのがわかるのね。
どんどん近年になってくるごとにその数が増えてくるのかと思いきやそうでもなく、単純に右肩上がりとかじゃないんだなーとかって事も分かる。それだけ宇宙に行くことはまだまだ大変なんですよね。
それで、何がすごいかって言うと、その顔写真の上とか下とかにサインが書いてあるものがあるのね。それは、その顔写真の宇宙飛行士さんがあの未来館に来たということなのです。これはまた面白い。データをこういうグラフィカルな処理をしてくれるといいですよね。gooのニュースマップを思い出してしまいました。
しかし、サインの場所を色々と見ていくと、結構昔に宇宙に行った人から最近宇宙に行った人まで割りと満遍なく来ているのね。どんな用事で来たのかな。なんかシンポジウムなどでぞろっと来たのだろうか。
それで、顔写真は丸くなっていてそこの周りに名前と国籍が書いてある。ほとんどUSAです。それから二番手はUSSR(ソ連)とRUSSIA。前半はほぼ全員白人。その後ぽつぽつアジア人が出てくる。黒人は本当に最近にならないといなかった。それでも、USAとUSSR以外では日本人が意外に大健闘しているんだ、ということを知りました。日本人と同じくらいドイツ人やフランス人、イギリス人、イタリア人あたりは乗ってるんだろうなんて思ったら1~2人がせいぜいです。
参考サイト:Wikipedia 宇宙飛行士一覧
いやー、別にそんなことは未来館まで来なくても分かることなのかもしれませんが(笑)、ひとしきり堪能してしまいました。
ま、それで下の階にゆるゆる下りたらちょうどASIMOの実演も見られたし、すごいタイミングが良かったです。
で、また会場内で特徴があるとすれば、それは解説してくれるスタッフの方があちこちに立っていることです。企画展同様ボランティアの方もいるようです。こういうのが普通の博物館などとかなり運営方法が違うんだな、というのを感じました。それで、医療機器みたいののコーナーでスタッフの人から色々な話を聞けました。
この未来館ができたのは2001年だそうですが、当時子供の理科離れが問題になっていて、理科や科学などに興味を持ってもらうために作ったそうです。
参考サイト:日本科学未来館の沿革
それで、美術館や博物館と違ってこういったサイエンス系のものはただ物を見てもわからないものもあるし、パネルにも説明はありますが、対話型で説明をできるように説明員(インタープリターという言葉を使っていました。)を配置するようにしたそうです。確かに、その方が私も楽しめました。
話もそんなに説明に忙殺されていなければ、色々わき道にそれたことも聞いたりできますしね(笑)。私が色々お話を聞いていた人は、医療コーナーにいたのですが出身は理工系だそうでした。説明をするんだけど、質問してくる人に実はすごい専門家なんかもいたりするので、思わぬ情報を聞けることもあるそうです。ボランティアの方も定年後に趣味で好きだった科学に関わる活動がしたいって思ってしている方から、本当に現場に関わっていた方までいろいろいらっしゃるそうです。
それで、ここには日本の先端技術が次々と紹介されている。ハイテクの国日本に憧れる外国人観光客なら結構堪らない場所なのではないかと思った。しかも場所はお台場、東京でも有数の観光ポイントです。そうしたら、当然ながら館内の展示は全て英語が付いていました。
見学者の中にも外国人の観光できている家族連れなどがちらほらいました。
タイミングよくASIMOのデモンストレーションを見られたのですが、前の方のエリアは子供向けにしてありました。で、小学校以下の子供さんはこちらで見られまーす、とスタッフの人が声をかけていたのですが、結構その子供の集団の中に外国人の子供がたくさんいたので、割と来ているのかもしれません。
確かに開館の目的どおり子供にはとても良いところだと思います。色々なものを実際に見て時には触れて体験もできたり。家族連れで日曜日を過ごすなら、下手な遊園地に行ったり映画を見るよりよっぽど安いし十分遊園地並みに楽しめると思いました。
カップルの方々はデートコースとしても十分に楽しめます。
以下のページを参照。色々デートする場合の見所などが書いてあるので、これをチェックしていけばバッチリです。
http://www.date-navi.com/odaiba/kagaku.html
それから、未来館はサイエンスカフェという活動もしているらしい。
表参道のカフェで教授先生のような専門家を読んで語らうという活動です。なんかいいですねえ。
サイエンスカフェ:http://www.scj.go.jp/cafe/web-content/index2.html
専門家同士は学会などで色々やっているかもしれないけど、一般の人たちもこういったことに接する機会があるというのはとてもいいと思います。いつもいつも研究者の中だけで生活している先生たちにもきっと思いがけない刺激になったりするのかな、と思いました。
なんか、とにかく日本科学未来館といい、隣接している産業技術総合研究所という建物といいぴかぴかのいかにも近未来な立派な建物で、いやーーすごいお金かかったんだろうなーーーという感じがありありなのですが、こういう税金の使い方ならいいかな、という風に感じました。すっごいアクセスの悪いひなびた辺境地にわけのわからない宿泊施設を建てたりする使い方に比べれば、本当に有効な使い方だよーと思ってしまいます。
そういえば、科学系はいいけど、アート系はどうなのかなあ。一般の人たちにはまだまだ敷居が高いように思います。
とりあえず、私はこういった類のシンポジウムとか対談とかそういうのに出向くの好きですが、もちろん本業とは関係ないわけですが、こういうのってなんていうんでしょうね。教養系エンタテインメントとでも言うんでしょうかね。カルチャー系エンタテインメントでしょうか。そういうのが楽しいですね。娯楽としてはほかのものに比べてお金もかからないし(笑)。
とりあえず、一緒に行ったit1127さんはその日の午後行われたシンポジウムを聞きに行ってました。出演者(?)は佐藤雅彦氏とか!あー、私も聞きたかったです。
ということでざざっとですが、日本科学未来館の感想でした。
関連リンク
●日本科学未来館 http://www.miraikan.jst.go.jp/
●企画展『脳! -内なる不思議の世界へ』 http://www.miraikan.jst.go.jp/j/sp/brain/index.html